今年は関東甲信越地方から東北地方にかけて、熊やイノシシの目撃情報が多いだけでなく、「襲われた」「車に衝突してきた」という事故も相次いでニュースになっています。
なんと襲われたことによる人身被害は、過去最多のペース!新潟県では先日「クマ出没警戒警報」が発表されました。
また、熊・イノシシ以外に『鹿』の目撃情報も報告されています。
様々なものがデジタル化され、より便利になり、自然とは少しかけ離れた中で生活することが増えているこのAI社会の中で、まさか大型野生動物による被害がこうも増えるとは思ってもみませんでした。
ここ数年で目撃情報や被害報告が急に増えた気がしますが、いったい何故なのでしょうか?
また
■実際にもし出会ってしまったら!?
■車にぶつかってきたり、轢いてしまった場合にはどのように対処したらよいのか?
■自動車保険は適用となるのか?
この辺りをお話しさせていただきます!
熊・イノシシの出現が多い地域
まず、現在日本に生存している熊とイノシシはそれぞれ2種類です。
【熊】
■ツキノワグマ
■エゾヒグマ
日本の本州・四国に生存しているツキノワグマ。
今の季節、目撃情報や被害の報告が相次いでいる地域は、青森・岩手・秋田・山形・新潟・富山・群馬など主に東北よりで日本海側の県に集中しています。
新潟では主に村上・新発田・胎内・六日町・魚沼・五泉・阿賀などの山沿い地域で目撃情報・人身被害が報告されています。
新潟県のお知らせ▶︎『ツキノワグマによる人身被害を防ぐために』
エゾヒグマは北海道に生息しており、本州にはいません。
このヒグマの被害報告も、北海道では過去5年間で最も多くなっているそうです。
【イノシシ】
■ニホンイノシシ
■リュウキュウイノシシ
日本の本土に生息しているのはニホンイノシシ。
このイノシシも目撃情報が増えましたね!
県内では主に上・中越で生息しているようですが、近年は下越にも生息範囲を広げています。
今年の春〜夏にかけては、秋葉区に滞在していたようで頻繁に目撃情報が寄せられていました。
また、出勤途中で遭遇し、危うく車にぶつかるところだった!というスタッフもおりましたし、あちこちで目撃されています。
びっくりしたのは新潟市の関屋地域にまで出没していること。
イノシシの行動範囲は熊よりも広く、縄張りも持ちません。
川沿いや大きな用水路を泳いでいろんな場所へ出没しているようです。
特に人慣れしてしまったイノシシは、畑の作物などを狙って移動しつつ街中にまできてしまうことがあるようです。
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こうした大型の野生動物が、今年は市街地でも目撃されており、全国的にも問題となっています。
熊の生態と人里への被害
■ツキノワグマ 本州、四国に生存 体長:100cm〜130cm 体重:オス約80kg メス約50kg
普段は落葉広葉樹林の多い山奥で生活しており、雑食性。
木の実や昆虫、小動物などを主食としています。
夜行性と思われがちですが、人と同じく昼行性です。
熊は冬場12月〜3月頃まで『冬眠』をするので、冬眠に入る前にたくさんご飯を食べて皮下脂肪を蓄えなければなりません。
その為にちょうど今の時期である秋には、山で実ったブナ・コナラの実(どんぐり)や柿、きのこなどをたくさん食べておく必要があるのですが、今年は猛暑の影響もあって、なんと熊の好物であるブナの実が大凶作とのこと:;(∩´﹏`∩);:
お腹が減った熊は食べ物を求めて人里へ下り、畑や民家の庭に実った作物を頂戴していくようになったのです。
■エゾヒグマ 日本では北海道のみ生息 体長:オス200cm前後 メス180cm前後 体重:オス約200~250kg前後 メス約150kg前後
北海道のみに生存し、ツキノワグマよりもはるかに大きく、こちらもわりとなんでも食べる雑食性。
ツキノワグマ同様に冬眠前にはたくさん食べる必要があります。体が大きい分、食べる量も半端ない!
「北海道はでっかいどう!」のほぼ全域に生息し、活動範囲や時間帯が一定ではないので、人と遭遇する確率もツキノワグマより高いと思われます。
とにかく大きく、力も強いので襲われたらひとたまりもありません。
1915年(大正4年)に起きた「苫前三毛別日熊事件(とままえさんけべつひぐまじけん)」は、日本最大の獣害事件と言われています。
〜wikipediaより〜
『三毛別羆事件』
【熊が人を襲うのはなぜ?】
実のところ、本来熊は人を襲うことは殆どないのだそうです。
人を襲う理由として挙げられる理由は3つ。
1.ただ戯れている
2.動くものを見ると本能で襲う
3.捕食
ツキノワグマの親子
この『3. 捕食』に関して、近年の地球温暖化や今年の猛暑による餌不足から人を捕食対象とし『ニンゲンは弱く襲いやすい』という認識からも、その後も襲うようになってしまうようです。
また、こぐまを連れた母熊も非常に危険ですので、こぐまを見かけても絶対に近寄らないようにしましょう。
イノシシの生態と人里への被害
■ニホンイノシシ 本州、四国、九州に生息 体長:120cm〜150cm 体重:オス約70kg前後 メス約50kg前後
熊と同じく雑食であり、特に昔から人里で畑を荒らす動物としても知られています。
オスもメスも牙を持っており、嗅覚と身体能力が高く、走るスピード・ジャンプ力共にとても優れています。
『猪突猛進』という言葉通り、標的めがけて突進してくるのも特徴です。
見るからに硬くて強靭そうな身体で突進してこられたらそりゃひとたまりもありませんね・・・。
冬場に繁殖期を迎え、春先には「ウリ坊」の名で知られる子供イノシシの姿が目撃されますが・・・これがとっても危険!!
◎しましま模様が特徴のウリ坊
めちゃくちゃ可愛いウリ坊ですが、母イノシシはウリ坊を守る為、非常に気性が荒くなっています。
しかも春先に繁殖できなかった場合、秋に繁殖することがあるので、今の時期も油断できません。
ウリ坊を見かけても絶対に触れないようにし、近くには母イノシシが潜んでいるのでその場を早急に離れるようにしてくださいね。
イノシシは熊と違って冬眠しない動物です。
なので雪の多い新潟ではあまり生存していないと聞いたことがありますが、そんなことは無いようであちこちで目撃・被害報告があります。
特に秋は市街地での報告が多くなっていますので、もし見かけたら決して近づかず、慌てず騒がずイノシシを刺激しないようにそっとその場を離れましょう。
【イノシシが人を襲うのはなぜ?愛犬にも注意!】
イノシシも本来であれば人を襲うことは無いのですが、市街地など交通量が多く刺激されるものが多いと、イノシシもパニックになったり興奮して人や物に突進してくることがあります。
また、何か食べ物を持っている場合、嗅覚の優れているイノシシはそれめがけて襲ってきたりするのです。
【犬は敵!】
イノシシは犬も天敵とみなし、攻撃してくることがあるようです。
犬の方も狩猟本能からイノシシを追いかけようとするので、特に愛犬と散歩中にイノシシに遭遇した場合は要注意です。
人里へ近づきやすくなったのは高齢化や過疎化も原因?
高齢化社会によって、特に山の麓や農村部などはどんどん過疎化が進んでいます。
これまで人が住んでいた場所が空き、山から動物たちが降りて来やすくなったことも原因と考えられています。
また、猟友会の高齢化による人員不足も被害拡大に関わっているようです。
元々畑だった場所が放置され、残った作物や果樹を目当てに山から下りてくるんですね。
ハンターもいないので動物たちにとっては活動しやすいのです。
そこへきて、天候不良による餌不足が重なり、より食べ物がある人里へと近づいてくるという訳です。
熊やイノシシに出会ってしまった!どう対処するべき?
そもそも警戒心が強い動物の方も、人には出会わないよう暮らしています。
とはいえ、これだけ報道が多いと・・・
もしかしたら街中でイノシシに出会ってしまうかも!?
紅葉狩りで熊を見かけてしまうかも!?
はたまた鹿が道路を走ってた!なんて可能性もある訳です。
襲われないようにするには
■熊の場合
もし登山や紅葉狩りなどで山に行く場合には単独での行動は避け、熊よけグッズを持参するのがおすすめ!
熊に人がいることを知らせ、近寄らせないようにする『ラジオ』『熊鈴』や、いざ熊が寄ってきた際に撃退する『熊撃退スプレー』があります。
・熊が活動する早朝・夕方は入山しない
・餌となり得る食べ物を放置しない
といったことも重要です。
【もし出会ったら】
慌てず、そして熊から目を逸さず(熊と目は合わせず、熊の方に視線を向ける感じです。目を合わせることは『威嚇』となります。)、姿勢を低くしてゆっくりと後退してください。
背を向けて走って逃げると、逆に追いかけてくる可能性があります。
びっくりして叫んでしまいそうですが、熊の方も「キャッ!ニンゲン!!」とびっくりしているので刺激を与えないようにしましょう。
また、人としては当たり前な二本足で立つ姿勢、熊にとっては戦闘体制と認識されてしまうこともあるので、仁王立ちはやめましょう。
【それでもこちらに向かってきたら】
・近くに建物があれば避難する
・熊撃退スプレーを噴射する
・首の後ろに手を回してうつ伏せになり、首・顔・腹部といった急所を守りましょう。
(熊の腕力・爪の威力は馬の首を簡単に一捻りできる程の怪力です。人間に勝ち目はありません。)
※特に朝方の人身被害がとても増えています。畑の様子を見にいくなどの場合には、1人でなく複数人で行くことをおすすめします。
熊に関する注意事項はぜひこちらもご確認ください!
■新潟県HPより 「クマ出没警戒警報」と注意事項
■にいがたクマ出没マップ
■イノシシの場合
熊の場合と同様に、ゆっくりと後退しましょう。
絶対に背を向けて逃げてはいけません。
攻撃的な動作を取ると本能的に戦おうとして襲ってきます。
イノシシは突進してくる時、一方に向かってまっすぐ走ってくるのでサッと道を開けるとそのまま行ってしまう、傘を広げるとびっくりして突進を止めるということもあるようです。
熊もイノシシも、人間よりもずっと力が強く最悪の場合命を落とすことになるので、たとえ小さめな個体でも甘く見ないようにしてください。
【イノシシに注意してください】
新潟市中央区版
新潟市西蒲区版
車にぶつかってきた場合には
動物は本能で活動しますので、突然の飛び出しはドライバー側で回避する事も難しいですよね。
こういった動物と車の接触事故を「ロードキル」と言います。
よくあるのは猫や狸ですが、これが熊・イノシシ・鹿などの大型の動物だと相当焦ってしまうと思いますし、ぶつかった際の衝撃も大きなものとなります。
その威力は、最悪の場合、直すことが出来ず愛車を手放すレベル・・・ボッコボコになってしまうようです。
◆動物と接触事故を起こした際には、車を安全な場所に止めて警察へ連絡しましょう。
(ロードキルは単独事故「物損事故」扱いとなります。)
また道路緊急ダイヤル「#9910」へも連絡しましょう。
道路の異常や、動物が倒れたままとなっているのを発見した場合でも24時間無料で利用可能となっています。
◆警察や道路管理会社の到着を待ち、二次的被害が起こらないように安全を確保してください。
◆ロードキルは自賠責保険の対象とはなりませんが、任意保険は対象となる場合もありますので、その際は事故証明が必要となります。
◆車が動かなくなった場合には、ロードサービスを呼んでください。
加入している任意保険にロードサービス特約が付いている場合もありますし、JAFへ連絡するという方法もあります。
注意ポイント:【安全確認してから外に出る】
ぶつかったあとは動物側も興奮状態なので襲ってくる可能性があり非常に危険です。
すぐに外には出ずに、様子を見てください。
その間に携帯電話などから警察・道路緊急ダイヤル「#9910」へ連絡し、対応方法を仰ぎましょう。
動物との接触事故での自動車保険の適用は
上記でお話しした「ロードキル」での事故の場合、どういう扱いになる?自動車保険は適用されるのか?ここ気になりますよね!
でっかい野生動物との衝突は、そうあることではないとは言え、もしもの為にご案内いたします。
結論から言いますと、動物との接触事故は単独事故(物損事故)の扱いとなり、加入されている自動車保険の契約内容にもよりますが『一般型』と呼ばれるものであれば補償が適用されます。
限定補償などの場合には適用されない場合があるのでご注意ください!
この機会に、ご自身で加入されている自動車保険の契約内容を今一度確認しておくといいですね。
マルヤマグループで保険加入されている場合
・あいおいニッセイ同和損保
・東京海上日動
・損保ジャパン日本興亜
・JA共済
マルヤマグループにてこちらに加入のお客様は補償対象となります。
※あいおいニッセイ同和損保に関して、現状は車両保険一般条件のみが対象で限定補償では対象外となっております。
【レッカーの手配】
マルヤマグループにて上記の保険に加入のお客様は『回数制限なく無料でレッカー対応』できます。
営業時間外や店舗が休業の際にはロードサポート新潟でお車をお預かりいたします!
【ロードサポート新潟の連絡先はこちら!】
■TEL003760070212
24時間受付!
【お電話で伝える内容】
1.場所
2.状況
3.自動車保険(任意)加入先
4.お名前・連絡先
5.車種・ナンバー(例:新潟580う1234)
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【等級はどうなる?】
保険を使用した場合には、翌年3等級グレードダウンとなります。
壊れた箇所を直すには?
「衝突時に車にキズ・ヘコミができた」
「衝突の衝撃でなんだか車の調子が悪い」
という場合、修理はどうしたらいい?
ご安心ください!!
車検のコバック・鈑金のモドーリーにて対応可能です!
お車が自走可能な場合には直接お店までご来店ください。
レッカーご利用の場合はコバックorモドーリー希望店舗への配送をお伝えください。
※受付順でのご対応となりますので、混み具合によっては待ち時間が長くなる可能性がございます。
※基本的にレッカーにお客様の同乗は不可となっておりますので、目的地まではご自身で乗り物のご手配もしくは公共交通機関をご利用ください。
◎コバックの対応店舗はこちらから!
▶︎▶︎▶︎車検のコバック店舗一覧
◎モドーリーの対応店舗はこちら!
【新潟エリア】
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野生動物との事故の対応はこちらも参考にしてください!
【JAFより〜野生動物と遭遇、衝突したら〜】
【LINE】事故・故障 対応サポート
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万が一の時には活用してください。
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【マルヤマグループ公式LINE】
2023年〜2024年冬は暖冬?野生動物への影響は?
危険な熊『穴持たず』
今年の冬は暖冬という予想が出ています。
そうなると困るのが、冬眠するはずの熊。
■危険な熊『穴持たず』
熊は12月くらいから冬眠に入るので、真冬の間は人里で出会うこともなくなります。
ですが暖冬で、眠れなかったり冬眠途中で目覚めてしまう可能性があるのです。
一度目覚めるともう冬眠できず、そして食べ物がないのでお腹を空かせてイライラし、気性が荒くなりがちに。
そうした熊を『穴持たず』と呼び、危険な熊としてより注意が必要となります。
3年前、2020年にも熊の目撃・被害報告が多くありました。
この年も熊の好物が凶作で、暖冬により冬眠できない穴持たずがうろついていたという報告もあります。
今年も似た状況なのでもしかしたら穴持たずがうろつく可能性もあります。
熊出没情報を確認し、むやみに入山しないようにしましょう。
もしも事故が起きたら
万が一事故が起きてしまった際には、放置はせずしっかり対処し、その後の道路の安全を確保しましょう。
二次被害の事故が起こった場合、最初に事故を起こしたドライバーさんの責任となってしまいます。
特に大型動物の場合、所定の管轄へ連絡することで地域住民の皆様への注意喚起として役立てることができるので、欠かさないようにしましょう。
また、山間地域などにある『動物飛び出し注意』の標識を見かけたらしっかり意識して、速度を落とすなどで事故に遭わないよう心がけてくださいね!